この世界には、高く売れる本やプレミアがついた書籍がたくさん存在しています。
この記事で紹介するのは、星の数ほどある書籍のほんの一部だけにすぎませんが、絶版の高額な本がなぜあれほど高額で取引されるのか、その理由を詳しく解説します。
絶版になった高額本の魅力や市場取引の現状について触れ、コレクターや愛好家との関係性についても解説していきます。
この記事でわかること
- 世界で最も高価な本「コーデックス・レスター」について知ることができる。
- 高く売れる本の特徴や条件について理解できる。
- 初版がなぜ高いのか、その理由と価値について学べる。
- 日本で最も高価な本やプレミアがつく本の要因について知ることができる。
絶版の高額な本はなぜあんなに高い

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絶版の高額本がなぜ高値で取引されるのか、その理由を詳しく紐解きます。
希少性、初版の価値、歴史的背景など、多くの要因が絡み合い、これらの本がコレクターにとって魅力的な存在となっています。
世界で最も高価な本とは
まずは、非現実的な話になりますが、世界一高い本について触れましょう。これは、桁外れな次元で、全世界でも圧倒的に高額になっています。
レオナルド・ダ・ヴィンチ。その名を知らない人はいないほど有名で、誰もが彼を天才画家として認識するでしょう。
しかし、彼は芸術分野だけでなく、科学、工学、数学など様々な分野で傑出した才能を発揮した"ルネサンスの人"でした。
そんな万能の天才が遺した、世界で最も高価な本が「コーデックス・レスター」。
これは本というか、むしろ手記とうい位置づけの「ノート」なのかも知れません。
価格は、3040万ドル!
(当時の価値で約33億円)。
この本は、ダ・ヴィンチが50代半ばの1504年から1508年にかけて綴った科学的手稿集です。
そんな無二の価値を持つこの本は、1994年に当時マイクロソフトの会長だったビル・ゲイツ氏が3040万ドル(当時の価値で約33億円)という驚異的な的な価格で購入しました。
この高額買取りは、ダ・ヴィンチの遺したこの手稿の価値を改めて世間に知らしめる出来事となりました。
ダ・ヴィンチは自らの数々の発見をあえて公表することなく、ただ自身の興味関心から手稿に記していったのです。
つまり、この「コーデックス・レスター」という本には、時代を400年も先取りした卓越した知性の結晶が凝縮されています。
ゲイツはこの本を一般公開し、多くの人々に触れてもらうことで、ダ・ヴィンチの偉大な功績と人間性を再評価してもらいたかったようです。
この書物を通して、芸術、科学、人間性が一体となった"ルネサンスの人"ダ・ヴィンチの、人類最高傑作ともいうべき生き方に触れることができるのです。
この本は、もはや単なる高価な一冊の本ではありません。
その価格に応じた、人間が持つ無限の可能性を示しす、かけがえのない知的遺産という位置づけとなりました。
高く売れる本の特徴は?

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高く売れる本にはいくつかの共通点があります。まず、希少性が高いことが最重要項目です。
発行部数が少ない、絶版になっている、もしくは特定の市場での需要が高い本は、高値で取引されることが多くなります。
また、初版や限定版、著者のサインが入っている本なども価値が一気に上がります。
状態が良いことも高く売れる要因です。日焼けや汚れが少なく、カバーや付録が揃っている本は、コレクターの間で特に高評価を受けます。
さらに、特定のジャンルでの人気も影響します。
例えば、古い漫画や専門書、技術書などは需要が高く、高値で取引されることが多いですね。
コレクターたちは、こういった物語性や美的価値に魅了されることで、熱狂的に競り合うようになるのかもしれません。
本は、知性と感性が融合した至高の芸術品なのです。
初版はなぜ高いのか
初版が高い理由は複数あります。

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まず、初版は通常、発行部数が少なく、市場に出回る数が限られています。
そのため、希少性が高く、増販されないことからコレクターにとって価値が高いものとなるのです。
さらに、初版には修正が加えられていないオリジナルの内容が含まれているため、文学的・歴史的価値が高いとされています。
また、初版には作者の意図や時代背景がより強く反映されていることが多く、その点でもプレミアムな価値が認められます。
場合によっては、初版にしかない特別なデザインや装丁が施されていることもあり、それがさらに価値を高める要因となります。
つまり初版本には、作品が世に出る際の作者の思想や想いがストレートに込められているのです。
時代の空気に触れる前の、生々しい作品の原風景が垣間見えるかもしれません。
それは一種の芸術作品を鑑賞するようなもので、世間での評論の結果をふまえて、あとで無難な形に修正を加えられた改版とはやはり一線を画します。
さらに、装丁のデザインにも初版ならではの価値が潜んでいる可能性があります。
作家や出版社の思い入れが隅々にまで注がれた、それ自体が一つの芸術品なのかもしれません。
ですので、単なる希少性だけでなく、作品の原点に立ち会えるという体験価値、そしてデザインへのこだわりなども、初版本の魅力を後押ししているのではないでしょうか。
こういった情報をもとに、絶版や希少な本を購入または売却する際の参考にすると良いでしょう。
日本で一番高い本とは

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日本で最も高価な本は、1593年に出版された「伊勢物語 蝶々々々」と呼ばれる国宝の古書です。
ただ、一般市場には流通していないことから、今回は価格ランキング対象品としては除外しました。
この本は、源氏物語に並ぶ古典文学の名作「伊勢物語」を、著名な書家・日野資矩が花鳥風月の美しい挿絵とともに書き写したものです。
当時、資矩は将軍家の後援を受けた一流の書家として活躍していました。
本文は極めて繊細な筆遣いで書かれ、挿絵も桜や蝶々などの自然の情景を見事に描いています。
この「伊勢物語 蝶々々々」は、出版当初から芸術的価値が高く評価され、徳川家に伝わり大切に保管されてきました。
しかし、江戸時代末期の戦乱の際に散逸し、長らく行方が分からなくなっていました。
そして1950年代、ある骨董商から国宝指定を受け、東京国立博物館が9億円で購入しました。
この高額な購入価格は、当時の最高値だったといわれています。
この本の価値は、資矩の卓越した筆跡と見事な挿絵の芸術性はもちろんのこと、伝統文化の極みとも言える作品が、戦乱を超えて現代に伝わってきた希少性にあります。
また、出版から400年以上の時を経ても色あせることなく、当時の美しさを留めている点も評価されています。
日本に残された極めて貴重な文化財であり、日本人の心の拠り所となる国宝なのです。
伝統の技と心を体現したこの一冊は、日本文化の誇りであり続けるでしょう。
プレミアがついてる本

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プレミアがついて高価になる本には、さまざまな要因が関係しています。一般に、以下のような点が評価されます。
まず、著者の権威性や知名度が大きな要素となります。
著名な作家や重要人物が書いた作品ほど、価値が高くなる傾向にあります。
また、出版された時代が古く、希少価値が高いほど価格が上がります。
特に、印刷技術が発達する前の手書きの写本は、一点物として極めて貴重とされます。
さらに、本の内容が歴史的・文化的に重要であるかどうかも価値を左右します。
新たな発見や理論、当時の社会を映し出す内容は、時代を超えて価値が認められます。
加えて、装丁や挿絵など芸術性の高い本も人気が高く、プレミア価格になりやすいでしょう。
そして、本そのものの歴史的経緯も大きな影響力があります。
著名人に所有されていた逸話があれば価値が増します。
また、戦争や災害から奇跡的に残された本は、その希少性ゆえに高く評価されるのです。
以上の点をまとめると、プレミア本の特徴は以下のようになります。
・著者の権威性・知名度が高い
・出版から時間が経ち希少価値が高い
・内容が歴史的
・文化的に重要
・装丁や挿絵など芸術性が高い
・著名人の所有歴があるなど、由緒ある経緯
・戦乱や災害から奇跡的に残された逸品
このように、単なる本のレアリティだけでなく、作品の内容や背景にある物語性も、プレミア価格を生み出す大きな要因となっているのです。
現実の市場で具体的な例としては、ドストエフスキーなどの有名作家の日記や、初代ウルトラマンの漫画全巻セットなどが挙げられます。
これらは時間が経つにつれて市場に出回る数が減り、コレクター間で高値で取引されることが多いです。
また、TRPG(テーブルトークRPG)のルールブックや古いピアノ譜なども、特定の愛好家にとっては高額で取引されることがあります。
TRPGとは? 参照:このす「TRPG初心者のための完全ガイド:ルールから遊び方まで」
日本版・古書の高額ランキング

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日本で高額取引されている古書の中には、文化的・歴史的価値が高いものが多く含まれます。
例えば、以下のような本が高額で取引されていますが、その時々の需要と供給バランスにより価格が大きく変動するため、固定的な価格が不明なので順不同とさせていただきました。
- 「源氏物語」初版本 - 江戸時代に刊行されたものなど、状態が良ければ数百万から数千万円で取引されることがあります。
- 「枕草子」 - 平安時代の文学作品で、特に古い版本は非常に高価です。
- 古地図や和綴じ本 - 江戸時代以前の地図や和綴じの古書も高額で取引されます。
- 明治時代の文学作品 - 夏目漱石や森鴎外の初版本も高額です。
こういった古書は、単に古いというだけでなく、その内容や保存状態、歴史的背景などが価値を高めています。
また、コレクターにとってはその希少性が大きな魅力となり、プレミア価格がつく要因となっています。
以上の情報を参考に、絶版や希少な本を探す際には、その価値や市場での取引状況をしっかりと把握しておくことが重要です。
絶版の超高額な本の市場取引・現状はこんな感じ

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絶版の高額本が市場でどのように取引されているのか、現状を詳しく紹介します。
具体的な取引事例や市場動向を通じて、絶版本の市場価値とその変動要因について理解を深めましょう。
2024年:高く売れる本のランキング
2024年に高く売れる本のランキングは、多くのコレクターや本好きの間で注目されています。
以下は、現在高額で取引されている本の一部です、
5位:ドストエフスキーの日記
価格:数千円~数万円
特定の文学ファンに高い需要があります。
ドストエフスキーの作品は世界中で多くのファンを持ち、その日記は特に熱狂的なファンにとって貴重な資料となっています。
価格は具体的に示されていませんが、希少性から高額で取引されることが予想されます。
4位:TRPG(テーブルトークRPG)ルールブック
価格:数千円~約2万円
TRPGのルールブックは特定の愛好家に非常に人気があります。
特に希少なものや初版、限定版などは高額で取引されることがあります。
TRPGとは、電子機器を使わずに紙と鉛筆、会話を用いて行うロールプレイングゲームであり、その文化的価値も評価されています。
3位:日本の活断層
価格:約38,500円
「日本の活断層」は地質学や防災に関心のある人々に人気があり、学術的価値が高い書籍です。
この本は、地震や地殻変動の研究において重要な資料とされており、特に専門家や研究者にとっては必需品です。
2位:フランチェスコ・ディ・ジョルジョ・マルティーニの『建築論』
価格:約405,825円
急に高値になってきましたね。この書籍は中央公論社から発行され、ルネサンス期の建築に関する詳細な記述と図版が豊富に含まれています。
建築学や美術史の分野で高く評価されており、学術的価値が非常に高いです。
しかし、この分野に興味がない方にとっては謎の価格に映るでしょう。
1位:源氏物語初版本
価格:数百万から数千万円
「源氏物語」の初版本は江戸時代に刊行されたもので、非常に希少価値が高く、コレクターや歴史研究者にとって極めて重要な書籍です。
状態が良ければ数百万から数千万円で取引されることがあります。
これは日本文学の最高峰とも言われる作品であり、その歴史的価値が価格に反映されています
以上の書籍は、それぞれの分野で高い評価を受けており、その希少性や学術的価値が価格に大きく影響しています。
実際に買えるか買えないかはさておき、コレクターや研究者にとって、これらの本は非常に魅力的な存在です。
高く売れる本や希少本リスト一覧

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高く売れる本や希少本には、以下のような特徴があります。
- 希少性:発行部数が少なく、絶版となっている本。
- 特別な価値:著者のサインが入っている本や限定版、特別な装丁が施されている本。
- 人気ジャンル:特定の分野で高い需要がある本。
具体的な例としては、さきのランキングにも記載しましたが、例えば以下のような本が挙げられます。
「フランチェスコ・ディ・ジョルジョ・マルティーニの『建築論』」
「日本の活断層」 - 地質学や防災に関心のある人々に重要。
「源氏物語」初版本 - 歴史的価値が高い。
「ドストエフスキーの日記」 - 文学ファンに人気。
「方丈記 - 鎌倉時代写本複製」- 禅宗の精神性が凝縮された、歴史的価値の高い1冊。
「ゲーテ全集 - 初版本」- ドイツの文豪ゲーテの全作品を網羅した希少本
「The Voynich Manuscript」- 16世紀の謎の手書き書物。解読不能な内容が話題を呼んでいる
「The Birds of America」 - 19世紀の鳥類画家オーデュボンの作品集 - 豪華な挿絵が高く評価されている
古本のプレミア 一覧
古本市場でプレミアがついている本のリスト例です。
-
「TRPG(テーブルトークRPG)ルールブック」
- 価格:数千円~数万円
- 熱狂的なファンが多い。
-
「医学書・技術書」
- 価格:数万円
- 発行部数が少なく、専門性が高い 。
-
「ピアノ譜」
- 価格:約5万円ほど
- 特定の人に人気が高い。
-
「初代ウルトラマンの漫画全巻セット」
- 価格:20万~30万円
- 完全セットは非常に高額。
以上の本は、希少性や特別な価値があるため、市場で高額で取引されています。
古本を売却する際には、これらのポイントを考慮して査定に出すと良いでしょう。
ヤフーオークションやメルカリなどのネットフリマサイトでは、日々数多くの古本が出品されており、更新の頻度も目まぐるしく変化しています。興味のある方はチェックしてみるといいでしょう。
メルカリで高く売れるのはどんな本?

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メルカリで高く売れる本にはいくつかの特徴があります。
まず、人気があるジャンルや特定のテーマに関連した本がよく売れます。以下は、特に高く売れる本のジャンルです。
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漫画の単行本全巻セット
- 特にアニメ化された作品や連載が再開された作品は人気です。全巻揃っているとさらに高値で売れます。
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文庫本セット
- 人気作家の作品やシリーズものは、文庫本セットとして売ると高値がつきやすいです。
-
児童書
- 絵本や図鑑など、子供向けの本は需要が高いです。親御さんが手頃な価格で良い本を探しているため、よく売れます。
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ビジネス書
- 副業やキャリアアップを目指す人々に人気があります。特に新しいビジネス書は早く売れる傾向があります。
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資格取得の参考書
- 資格試験に使う過去問や参考書は根強い人気があります。受験生や資格を目指す人たちが少しでも安く手に入れようとするためです。
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趣味のハウツー本
- 料理、ダイエット、フィットネスなどの趣味やスキルを学ぶための本も人気があります。流行に敏感なジャンルなので、タイムリーに売ることが重要です 。
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芸能人やアイドルの写真集
- 特に初回限定版やサイン入りのものはプレミアがつくことが多く、高額で取引されます。
読みたい、というより欲しくなるのは何故なのか
本が「読みたい」というより「欲しい」と感じる理由には、以下のような要因があります。
-
希少性
- 限定版や絶版本、サイン入りの本など、手に入れること自体が難しい本は所有することに価値を感じやすいです。
-
コレクション性
- シリーズものや特定の作家の作品を全て集めたいという欲求から、コレクション目的で購入する人が多いです。特に漫画の全巻セットや、特定のテーマの文庫本セットなどがこれに該当します。
-
投資価値
- 古書や希少本は時間が経つにつれて価値が上がることがあります。そのため、将来的な価値の上昇を見越して購入する人もいます。
-
感情的価値
- 子供の頃に読んでいた本や、思い出のある本など、個人的な感情に基づいて「欲しい」と思うことも多いです。特に児童書や古い漫画などが該当します 。
絶版の超・高額な本についてのまとめ

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絶版の超高額な本は、希少性や歴史的価値、そして個人的な思い出が重なり、高値で取引されることが多いです。
例えば、日本で(市場に流通しているもので)最も高額な本には「フランチェスコ・ディ・ジョルジョ・マルティーニの『建築論』」があり、405,825円で販売されています。
この記事のポイント
- 世界で最も高価な本は「コーデックス・レスター」
- 「コーデックス・レスター」はレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿集
- 価格は約33億円でビル・ゲイツが購入した
- ダ・ヴィンチの科学的知識の結晶が詰まっている
- 高く売れる本は希少性が重要
- 発行部数が少ない、絶版が高値の条件
- 初版や限定版、サイン入りの本は価値が上がる
- 本の状態が良いことも高く売れる要因
- 特定のジャンルの人気が高い本は需要が高い
- 初版は修正が加えられていないオリジナル内容が含まれる
- 初版には特別なデザインや装丁が施されることがある
- 初版本は作品の原点に立ち会える体験価値がある
- 日本で最も高価な本は「伊勢物語 蝶々々々」
- プレミアがつく本は著者の権威性や知名度が高い
- 本の内容が歴史的・文化的に重要であることも価値を左右する
また、「源氏物語」の初版本や、ドストエフスキーの日記なども高値で取引されています。
このような本を高く売るためには、状態を良く保ち、希少性をアピールすることが重要です。
また、適切な価格設定や迅速な対応も信頼を得るために必要です。
メルカリなどのプラットフォームを活用し、適切なタイミングで出品することで、高い価格で取引される可能性が高まります。
以上の情報をもとに、ぜひ絶版や希少な本を購入または売却する際の参考にしてくださいね。
参考文献: